30代の資産運用、凡人サラリーマンが8年かけて見つけた『最適解』
30代の資産運用、凡人サラリーマンが8年かけて見つけた『最適解』
こんにちは。30代後半、ごく普通のサラリーマンの私です。投資の世界に足を踏み入れて、早8年…。正直、最初の頃は「ポートフォリオって、結局どれが正解なんだよ!」と、夜な夜な頭を抱えていました。ネットには情報が溢れかえっていて、何を信じればいいのか分からない。結局、自分で試行錯誤するしかなかったんです。ですが、最近ようやく「これだ…!」という自分なりの“最適化”が見えてきました。今回は、その備忘録として、私がたどり着いた結論をシェアしようと思います。同じように将来のお金に悩むあなたの、道しるべになれば幸いです。
30代はまだ「時間」という最強の武器がある。だから、株式多めの強気な姿勢が正解です。ただし、これだけは絶対に守ってください。生活費の半年分は、何があっても現金で確保しておくこと。これが、退場しないための鉄則です。
私が実践していること(4つのルール)
私が実践していることは、驚くほどシンプルです。
- 目的を明確化する。(意外とこれができていない人が9割)
- 自分のリスク許容度を直視する。
- コア8割:サテライト2割。この黄金比を守る。
- 年に1回、感情を捨てて機械的に見直す。
税金対策?NISAから埋めるのは当然。iDeCoは老後の保険。課税口座は、あくまで“おまけ”です。
この記事は、こんな“あなた”のために
30代で投資に興味はあるけど、何から手をつければいいか分からない…。かつての私と同じように、将来への漠然とした不安を抱えているサラリーマンの方。家のローン、子供の教育費…状況は人それぞれでしょう。ですが、資産形成の“本質”は、誰にとっても同じはずです。
お金の使い道は3分類
お金の使い道は、だいたいこの3つに分類されるはずです。
- 5年以内: 家の頭金、車の購入など、短期決戦の資金
- 10-15年後: 子供の学費という、人生のビッグイベント
- 20-30年後: 国をあてにしない、自分のための老後資金
大前提:生活費6ヶ月〜1年は現金
大前提として、生活費の6ヶ月~1年分は、投資に回してはいけません。これは、どんな投資のプロでも守っている絶対のルール。これを破れば、相場から一発退場です。
今さら聞けない「コア・サテライト戦略」の真実
投資本を開けば必ず出てくる、この言葉。難しく考える必要はありません。要は「守りの資産」と「攻めの資産」に分けなさい、というだけの話です。
コア(資産の8割):鉄壁の守り
ここは、あなたの資産の土台。全世界株式やS&P500のインデックスファンド一択です。なぜなら、手数料が圧倒的に安く、世界中に分散されているから。これ以上、合理的な選択肢はありません。
- eMAXIS Slim 全世界株式
- eMAXIS Slim S&P500
この2つが私のポートフォリオの核です。比率は6:4。これが、私が見つけた黄金比です。
サテライト(資産の2割):遊び心という名の攻め
ここは、少しだけスパイスを加える部分。自分の知識や興味を活かして、リターンを狙います。私が仕込んでいるのは、
- 成長株(売上高の継続成長と単価経済性の改善が見込める企業)
- 目安:売上成長率YoY15%以上、粗利率の上昇トレンド、営業CFの増加、過度な希薄化なし
- ルール:分割でエントリー、1銘柄はサテライト内で最大50%、決算で仮説が崩れたら機械的に縮小
為替リスクについて
為替リスクを気にする声も聞こえてきそうですが、長期で見るなら、それは“誤差”です。短期で使うお金以外は、気にする必要はありません。
私のポートフォリオ、3つの型を“こっそり”公開
もちろん、すべてNISA口座を最優先で使います。非課税メリットを最大化するのは、投資の基本中の基本です。
パターン1:安定重視(守りを固めたいあなたへ)
株式60% / 債券25% / REIT5% / 金5% / 現金5%
数年以内に大きな出費の予定がある方向け。正直、私はこのパターンを使いませんが、手堅くいくならこれしかありません。株式の中身は、米国3割、先進国1.5割、日本1割、新興国0.5割。債券は先進国債券か国内債券。教科書通りの、鉄壁の布陣です。
パターン2:標準(私の基本形。迷ったらコレ)
株式80% / 債券10% / REIT5% / 金3% / 現金2%
これが、私が8年かけてたどり着いた最適解。株式は米国4.5割、先進国2割、日本1割、新興国0.5割。このバランスが、リスクとリターンのスイートスポットだと断言します。リバランスは年1回、12月に実行。感情が入る余地はありません。ルール通り、淡々とこなすだけです。
パターン3:成長重視(リスクを力に変えるあなたへ)
株式90% / 金5% / REIT3% / 現金2%
債券はほぼゼロ。株式の比率は米国5.5割、先進国2割、日本1割、新興国0.5割。20代の私がやっていた、攻撃的なスタイルです。若さと時間があるなら、この戦略も十分に有効です。
目的が変われば、戦略も変わる。当たり前ですよね?
家の頭金(5年以内)
安定重視をベースに、さらに債券を増やすべきです。株式は5割以下。これは絶対です。
子供の教育費(10-15年後)
標準パターンでOK。子供が高校生になる頃から、徐々に債券比率を上げて、リスクを減らしていきます。
老後資金(20-30年後)
標準から成長重視で。全世界株式に投資して、あとは“放置”です。これが、凡人が最も効率よく資産を増やす方法です。
凡人だからこそ、「買い方」のルールが命綱になる
積立
毎月、決まった額を自動で積み立てる。感情を挟むな。ボーナスが出たら、少しだけ追加する。ただ、それだけです。
下落した時
目標配分から5%以上ずれたら、それは“買い増し”のサインです。恐怖で売るのではなく、冷静に買い向かう。これができるかどうかで、将来の資産は大きく変わります。
給料が上がった時
増えた手取りの何割かを、自動で積立額に上乗せする。生活レベルを上げてはいけません。一度上げたら、二度と戻せないからです。
見直しは“イベント時”と“年1回”だけでいい
定期メンテナンス
年1回、12月。配分がずれていたら、機械的に戻す。それ以上でも、それ以下でもありません。
ライフイベント時
結婚、出産、転職、家の購入。リスク許容度が大きく変わる時です。その時は、必ず立ち止まって戦略を練り直してください。
口座の使い分けは、もはや“常識”です
NISA(最重要)
コアの全世界株式とS&P500は、まずここに。非課税の恩恵を最大限に受ける。これが、賢い投資家の第一歩です。
iDeCo(使えるなら)
老後専用。途中で引き出せないことを、メリットと捉えるべきです。
課税口座
サテライトの遊び場、そして調整役です。
身近で起きた失敗談(あなたへの警鐘です)
生活費に手を出した友人
コロナショックで、生活費まで投資していた友人が退場しました。言うまでもありませんが、投資は余剰資金でやるものです。
流行りのテーマ投資に踊らされた過去
私も一時期、クリーンエネルギーだのに手を出しました。気づけば、ポートフォリオはギャンブルそのもの。危うく、資産を溶かすところでした。
「もう少し…」が命取りになるリバランス
「もうちょっと上がりそうだから」と、リバランスを先延ばしにする。その“欲”が、失敗の元凶です。ルールは、絶対に守らなければなりません。
始める前の最終チェックリスト
- 生活費の半年分は、本当に確保しましたか?
- 「何のために、いつまでに」を書き出しましたか?
- コア8割、サテライト2割の黄金比になっていますか?
- NISA口座から、ちゃんと使っていますか?
- リバランスのルールは、明確に決めましたか?
最後に…行動しない限り、何も変わらない
完璧なポートフォリオなど、存在しません。私も、全世界株式100%から始めて、失敗を繰り返しながら、今の形にたどり着きました。30代には、まだ「時間」があります。多少の失敗は、いくらでも取り返せる。だから、悩みすぎる前に行動してください。まずは、少額からでも始める。それが、未来を変える唯一の方法です。
投資は自己責任で。この記事は、あくまで一個人の見解です。最終的な判断は、ご自身でお願いします。